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( ^ω^)極悪ビジネス('A`)のようです 1 2011年03月08日 ( ^ω^)極悪ビジネス('A`)のようです トラックバック:0コメント:0

3 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 20:14:44.46 ID:5XgX5um60 [1/17]

 古い家の屋根を、雨が撃ち続けている。
 その中で、若い女の声が響いた。

ξ゚⊿゚)ξ「おばあさん!騙されてるわよ」

 またあの女だ。
 寺産まれのTを名乗る女のせいで、また一つのビジネスを潰された。

(  ω )】「ちっ、ここも撤退だお」

 そう呟く男の足跡は雨音に消えていった。


( ^ω^)極悪ビジネス('A`)のようです




4 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 20:19:37.42 ID:5XgX5um60 [2/17]
 先ほどの男、内藤は狭いマンションの一室にいた。

( ^ω^)「……」

 隣にいる痩せた男は相棒のドクオで、本名は知らされていない。
 相棒と言っても所詮、仕事上の付き合いなのだ。

 本名を聞くつもりもない。

('A`)y―~~「またTか」

 ドクオは眉毛を寄せ、白い煙を吐き出した。
 内藤はその眉を見て、誰かを思い出し、笑った。

( ^ω^)「だお」

('A`)y―~~「ま、あの仕事はそろそろ潮時だったって事さ」

 それはその通りだ。
 そして、仕事はまだたくさんある。

( ^ω^)「それもそうだおね」

('A`)y―~~「じゃあ、行きますか」


5 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 20:24:31.67 ID:5XgX5um60 [3/17]
 東京都、新宿。
 世界でも有数の欲望の集まるこの街で、また一人カモを発見した。

( ´ー`)「ハァ」

 憂鬱そうな顔で出てきたこの男。
 名をシラネーヨという。

 会社を首になっていらい、ネットカフェで寒さを凌いで暮らす40代の男だ。

( ´ー`)「カネガネーヨ」

 ヨレヨレのスーツを着て、今日も仕事を探す。
 やる気はあるのだが、いかんせん年だ。

 現実は厳しかった。

( ´ー`)「腹減ったヨ」

( ^ω^)「すみません」

 にこやかな笑みを浮かべた、恰幅のいい男。
 それは、彼の人生が変わる瞬間。


8 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 20:30:46.59 ID:5XgX5um60 [4/17]

(; ´ー`)「わ!って、なんだーヨ」

( ^ω^)「私、こういう者ですが……」

 そう言って、名刺を差し出す。

(; ´ー`)「営業なら他当たってくれヨ
       金なんてないんだーヨ」

 そう言って切り抜けようとするが、男は道を譲らない。

( ^ω^)「お金、欲しくないですかお?」

(; ´ー`)「は?」

 お金――どうしても反応してしまう。
 それに気づかれたのか、男はにんまりともう一度笑った。

( ^ω^)「お話、させていただけませんかお?」


9 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 20:35:28.81 ID:5XgX5um60 [5/17]

 男が入ったのはどこにでもあるファミリーレストラン。
 決して高い店ではないが、今のシラネーヨにとっては決して安易に入れる店ではなかった。

 男は笑みを崩さない。

( ^ω^)「話の結果がどうなっても、ここの会計は僕が払いますお」

(; ´ー`)「はぁ」

( ^ω^)「もう一度、紹介させてもらいますお」

 そう言って再度差し出してきた名刺。
 今度は仕方なく受け取った。

(; ´ー`)「NPOの方なんですか?」

 NPO……特定非営利活動法人。
 一体そんな人が何のようなのだろう。

( ^ω^)「そうですお、恵まれない子供たちと遊んだり
       家の無い方に住居を提供したり、食事に困ったに炊き出しをしていますお」

12 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 20:38:10.01 ID:5XgX5um60 [6/17]

 NPO……特定非営利活動法人。
 一体そんな人が何のようなのだろう。

( ^ω^)「そうですお、恵まれない子供たちと遊んだり
       家の無い方に住居を提供したり、食事に困ったに炊き出しをしていますお」

 簡単に言うとボランティア団体なのだろう。

( ´ー`)「それで、先ほどの話とは……」

( ^ω^)「お?」

 男は何かわからないといった感じで首を捻った。

(; ´ー`)「お金がって話だーヨ」

 そう言うと、そうでしたそうでした、と顔を明るくした。

( ^ω^)「生活保護って知ってますかお?」



13 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 20:44:16.23 ID:5XgX5um60 [7/17]

 生活保護――制度としては知っている。
 しかし、それは何か抵抗があった。

(; ´ー`)「知ってるは知ってるだーヨ」

( ^ω^)「まぁ、そうですおね」

 以外にも男は軽く引き下がり、今度は泊まるところの話を始めた。

( ^ω^)「ネット喫茶は寝にくいでしょう?」

 そりゃそうだ。
 横になることはできないし、毛布は借りれるが寒さ凌ぐには十分ではない。
 おまけに、他人のいびきが睡眠を妨害する。

(; ´ー`)「そりゃ、そうだーヨ」

( ^ω^)「おっお
       今日は私の知り合いの寮で寝ませんかお?」

 それは、願ってもない話だった。
 この生活をして一番の悩みは寝る場所についてだ。
 さらに、寮ならば若干のプライベートスペースも得ることができる。


14 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 20:47:25.42 ID:5XgX5um60 [8/17]
( ^ω^)「立地条件はよくないけど、そこは勘弁して欲しいお」

 そう言って男が連れてきたのは、いかにも古ぼけたアパートだった。

(; ´ー`)「十分だーヨ」

 鍵を渡され、男はそれでは、と言って立ち去った。

( ´ー`)「思ったより広いーヨ」

 部屋は6畳一間だったが、ネット喫茶に比べたら比べようもない広さだ。
 おまけに、押入れには真新しい布団まで置かれている。

( ´ー`)「本当に、あの人はいい人だーヨ」

 世の中にはああいう人もいるんだな、そう呟いて、シラネーヨは眠りについた。

18 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 20:57:50.68 ID:5XgX5um60 [9/17]
 あっという間に数日が経ち、シラネーヨは一人暮らしを満喫していた。

( ´ー`)「あ、お久しぶりです」

( ^ω^)「それで、決心は固まりました?」

 にこやかな男は、会って早々こう切り出した。

( ´ー`)「生活保護、ですかね?」

( ^ω^)「そうです」

 男は即答する。

( ^ω^)「どうです?続けたくないですか?」

 シラネーヨにはまだ生活保護への抵抗があったが、
 一度この生活を経験してしまったら、もう後へは引き返せなかった。

(; ´ー`)「……わ、わかりました」

( ^ω^)「おっお」

 シラネーヨが同意すると、男は鞄から説明用の資料を取り出し、床に置いた。

19 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 21:00:44.34 ID:5XgX5um60 [10/17]

( ^ω^)「まず、いくつか注意点がありますお」

( ^ω^)「まず、引越しはしないでくださいお」

(; ´ー`)「……わ、わかりました」

( ^ω^)「後、シラネーヨさんみたいな人を救うため
       月に二万円だけ寄付して欲しいお」

( ^ω^)「安心して欲しいお
       生活するのに十分な金額は残るお」

 自分はこの人に救われた。
 一人でも多くの人を救うためなら、それくらいいいだろう。

 なんと言っても、この人に会わなければ自分の収入はずっと0だったのだ。

(; ´ー`)「……はぁ」

( ^ω^)「じゃあ、面接練習を始めるお」

 それから始まった、面接練習。


20 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 21:02:01.50 ID:5XgX5um60 [11/17]

( ^ω^)「働けない理由はなんですかお?」

(; ´ー`)「……やはり、年齢のせいかいつも断られ、自身が無くなってきてしまい」

( ^ω^)「……」

(; ´ー`)「まるで、誰にも必要にされない人間なんじゃないかと思い始めて」

( ^ω^)「……」

(; ´ー`)「面接に行くだけでも……具合が悪く」

 この面接練習を始めると、何故か本当に具合が悪くなるから不思議なものだ。

( ^ω^)「……上出来ですお」

 男はそう言って、にこやかな笑みを浮かべた。




( ^ω^)「……本当に上出来だお」



24 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 21:07:38.51 ID:5XgX5um60 [12/17]
J( 'ー`)し「はい。次の人」

(; ´ー`)「は……はい」

( ^ω^)「……私付き添いの内藤と申します」

J( 'ー`)し「NPOの方ね、いつもご苦労様」

J( 'ー`)し「働けない理由はなんですか?」

(; ´ー`)「……やはり、年齢のせいかいつも断られ、自身が無くなってきてしまい」

( ^ω^)「……」

(; ´ー`)「まるで、誰にも必要にされない人間なんじゃないかと思い始めて」

( ^ω^)「……」

(; ´ー`)「面接に行くだけでも……具合が悪く」

J(; 'ー`)し「ごめんなさい、もう無理しなくてもいいわ」

 後は私に任せて、そう言って、女性の担当者は瞳を潤ませた。
 こうして、どこかで落ちればいいと思っていた審査は、本当にあっけなく通過してしまった。

26 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 21:11:03.68 ID:5XgX5um60 [13/17]
( ^ω^)「これで、生活を続けられるお」

( ´ー`)「……そうですね」

( ^ω^)「おっお」

 笑い声を出して、立ち去ろうとする男。

( ´ー`)「……あの」

( ^ω^)「お?」

 シラネーヨには、その笑みが天使のように写っている。

( ´ー`)「ありがとうございました」

( ^ω^)「おっお」

 男は、変わらない笑顔。

( ´ー`)「何か、僕なんかでできることがあったら言ってください」

 精一杯の勇気を持って言った、感謝の言葉。
 どこまでも男は優しかった。

( ^ω^)「じゃあ、今度炊き出しを手伝ってもらいたいお」

( ´ー`)「はい!」


30 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 21:13:32.78 ID:5XgX5um60 [14/17]

 狭いマンションの一室。
 そこに彼らの拠点がある。

('A`)y―~~「遅かったな、成功か?」

( ^ω^)「成功だお」

('A`)y―~~「ちっ、こっちのマルチは潰されちまったぜ」

( ^ω^)「また、Tかお?」

(#'A`)y―~~「あの寺産まれの糞女め!」

( ^ω^)「残念だお」

('A`)y―~~「そういや、そっちの仕組みってどんなのなんだ?」

( ^ω^)「お?」

31 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 21:20:14.40 ID:5XgX5um60 [15/17]
('A`)y―~~「いや、都内でアパートなんて金かかんじゃねぇのか?」

( ^ω^)「ああ、あれはほとんど無価値のアパートなんだお」

 自殺者が出た、道に面していない等、訳ありの物件など、いくらでもある。
 そして、持ち主に立て替える金がない場合や、道路に面していないため、立て替えても費用がかかるだけのマンションは、格安で借りることができるのだ。

 持ち主にとっては全く入らずマイナスより、税金分+αでも回収できれば御の字なのだから

( ^ω^)「あそこは月3万で借りれたお
       家賃として月5万もらい、本人から直接2万入るから、毎月4万の儲けだお」

('A`)y―~~「ほ~、なるほどな」

( ^ω^)「ちなみに裏情報だと、僕に3万で貸したショボンは本来の持ち主から二万五千で借りたみたいだお」

 何から何まで自分でやれば多く稼げるが、危険を生む。
 この商売では、他の者にも美味い汁を吸わせるのが、長生きする唯一の方法なのだ。

33 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 21:22:49.81 ID:5XgX5um60 [16/17]
('A`)y―~~「で」

 そう区切り、ドクオは妖しい光を瞳に宿す。

('A`)y―~~「今回のターゲット、これで終わりってわけじゃないよな?」

( ^ω^)「もちろんだお」

 搾り取れるとこは、全部搾り取ってやる。
 一滴だって逃すつもりはない。

 だってあの男には、低く見積もっても500万円以上の価値があるのだから。



( ^ω^)極悪ビジネス('A`)のようです
 第一話 終了





( ^ω^)極悪ビジネス('A`)のようです 2
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